2009年8月7日金曜日

BasicMouseのセンサ回路概説

今サークルでは後輩がマウスを製作している.そのついでに基本的なことをメモしておく.こういうベーシックなこともたまにはよく考えておかなければ.
森永さんのBasicMouseのセンサ回路を示す.

まず発光側はコンデンサC2に蓄えた電力で瞬間的に強く発光させる.発光量をかせぎつつLEDが焼けるのを防止できるという点で優れている.
壁からの反射光はTPS601で電流に変換する.フォトトランジスタには光強度に比例した電流が流れる.その電流を抵抗R2に流すと点Bの電位は光の強さに比例した電位になる.
次に,部屋の照明などの定常光成分をカットしてLEDの反射光だけを取り出すためにC3とR4で構成されるハイパスフィルタを通す.時定数は,
CR = 0.01uF × 10kΩ = 0.1ms
この時点(点E)の電圧は大変小さいのでオペアンプで増幅する.この回路の場合増幅率は11倍でC4のコンデンサがあるためここでもハイパスフィルタが構成される.
結局ハイパスフィルタを2回通すためにかなりシャープに定常成分がカットされる.
最後にD1とC5で構成される簡易型のピークホールド回路で信号の最大値を取得する.
これをAD変換器で変換すればよい.
なお,ホールドされた電荷はLEDをOFFにしたときにD2を通して解放される.

また,センサの向きや壁との距離に応じて抵抗値を変更する必要があるが,その場合R2もしくはR5を変更するのがよいかと思う.R2を大きくすると出力は大きくなるが,フォトトラの反応は遅くなる.R5を大きくするとやはり出力は大きくなるがやりすぎるとオペアンプが発振するかも.
ちなみに普通のオペアンプは電源電圧いっぱいまで出力できない.この回路の場合はオペアンプの出力が最大3.5VくらいでD1を通過するときに0.5Vくらい降下して結局3Vくらいまでしか得られない.

・・・長くて自分でも読む気しないな.

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