2012年12月23日日曜日

迷路解析ルーチン再構築

昨年からやらねばと思っていたが,そう簡単ではないので放置していた.現状,探索については全面探索しかできないとか,明らかに無駄な探索をしていたりとか課題があったし,最短経路計算についても最近の微妙な違いの経路を選び分けられるわけでもない.

あとは,c++を基礎から勉強し直した甲斐あって知識が定着してきたので,より読みやすいコードを書けるはずだと思っている.読みやすさを優先すると処理速度が遅くなることも多いが,最近のマイコンはCPU性能も高いので問題なし.それよりも数年後ソースコードを読んで内容を理解できることが大事である.

というわけで,少しずつ修正していこうと思っていたが,一部はコピーするとしてもほぼ全部書き直すことにした.基礎の部分が変わると上にのっかってる部分は全て変わるんだよなあ.

少しずつコンパイルしてエラーをつぶしながらようやく迷路を画面に表示できるようになった.(つまり本質にはまだ到達していない.)最近pythonを使うことが多かったから行の最後のセミコロンを忘れるとか,if文に括弧をつけ忘れるとか...

2012年12月19日水曜日

今年のMAXパラメータ

今年はほとんど試走時間がなかったので新たな制御を組み込むなどはできなかったが,長い直進,長い斜め走行で安全に走れる速度を見つける作業を行った.結果,以下のようなパラメータになり,ちょっと昨年より速くなっている.

Max. parameters of KOJIMOUSE7
20112012
Acceleration (Straight)8.0 m/s/s10.0 m/s/s
Acceleration (Diagonal)8.0 m/s/s
Max. speed (Straight)3.0 m/s
Max. speed (Diagonal)1.5 m/s2.5 m/s
45 deg turn0.96 m/s
90 deg turn1.00 m/s
90 deg turn
(diag. to diag.)
0.75 m/s
135 deg turn0.79 m/s
180 deg turn0.82 m/s

といっても,今年は2m/sを超えると安定度が急激に落ちることがわかったので,安全のため2m/sを超えると加速度を低下させるようにしている.従って昨年より速いとは限らない.壁読みを確実に読むためかなり早めに減速をはじめるというのも入れたので,本当に昨年より遅いかもしれない.

で,パラメータを詰めた結果直進走行に限界を感じるので,真剣に4輪などを検討している.

2012年12月13日木曜日

ウェブページ作成

今年9月,私が大学を離れる直前に新しいウェブページを作成していたのでした.実はこのブログのLinksのところにリンクを貼ってあったのでした.誰も気づいていないだろうと思っていましたが,知ってる人は知っていたみたいですね.

Kojima's Notebook

目的は,京大機械研究会の非公開情報のうち主に私が作成したページを外部に発信するとともに内容を今後も更新するため.特にSTM32関係の情報は貴重なので持ち出してきました.FLASH書き込みツールは便利だと思います.動作しなくても責任とりませんが.

不明な点などは掲示板に書き込むと反映されるかもしれませんし,無視されるかもしれません.それよりも,まだページ自体が作りかけだったりします.基本的には自分用メモなので私の興味のないところは更新されません.

2012年12月12日水曜日

全日本大会での講演会

大会終了直後に講演会の資料がupされていますが,これには動画がありません.動画は非公開とあります.これはファイルサイズが大きいことと面倒だというのが理由です.動画を見たいという方が複数いるようでしたらアップロードを検討します.

ちなみに,ファイルサイズが大きいのは再生負荷を下げるためにMotion-JPEGで圧縮しているためであり,x264で圧縮すれば公開するのにさしつかえないサイズになると思います.変換も一瞬でできると思います.

講演会自体は一体何分くらい話していたのかわかりませんが,競技が終わってへろへろな状態だったので,だいぶだらだら話していたのではないかと思います.資料の準備もマウスの調整とどっちをやるかの葛藤の中で進める必要があり,大変でした.結果的には競技で成果を残せたので良かったですが.

来年はどなたが講演してくださるのでしょうか.

2012年12月2日日曜日

HIGH SPEED EXILIM EX-FC200S

今回は長文になってしまった.

全日本大会の結果には副賞一覧がのっている.私はハーフマウスの優勝賞品として,CASIOの高速度カメラEX-FC200Sをいただいた.

3年前の大会直前にEX-FC100を買って昨年まで使っていた.マウスが速くなるとやはり高速度カメラは便利である.特に状態表示用のLED点灯タイミングを正確に把握できるという点で有用である.

ただ,高速度撮影するということはやはり露光時間が制限されるので暗い画像になってしまう.最近は裏面照射型のCMOSが使われているのでS/N比が向上しているという話である.カメラの性能としても最近のものの方がよいので,今年2月くらいに昨年の賞金でEX-ZR200を買った.普通のカメラとして使うならCCDの方がきれいに撮れると思っているが,連射を活かしたHDRはいいですね.

ZR200購入当時,FC100の後継にあたるFC200Sとどちらにするか迷ったが,スーパーマクロ,ズーム倍率が優れているのでZR200を選んだのであった.FC-100のときはMotion-JPEGで動画を保存していたものが,ZR200にしてもFC200SにしてもH264で保存する.ファイルサイズでいうと圧倒的にH264が優位だとは思うが,マウサーの使い方としてはカメラ上でコマ送り,コマ戻しができることが非常に重要なので処理が軽いMotion-JPEGがでなくなった点は気になっていた.

そして嫌な予感は的中する.

ZR-200はCPU性能が向上しており,起動時間も速く,非常に良いカメラだとは思うが,コマ送りが遅い,コマ戻しは破滅的に遅い.使えない.今年は調整時間がほとんどなく,結局普通のカメラとしてしか使わなかったので他の性能が良くなっている分満足だったが,本格的にマウスの調整をはじめると相当なストレスになりそうだ.

FC200SはZR200と型番が200で共通していて発売時期がほぼ同時であるから,大きな違いはレンズ系とバッテリくらいだと考えていた.つまり,今回いただいたFC200Sは既に持っているもののグレードダウン版だと思っていたので,開封することもなく誰かにあげようかとも考えたが,一縷の望みを持ってちょっと使ってみた.

まさかであるが,期待通りである.

FC200Sはコマ送り,コマ戻しが全くストレスなく動く.ZR200で撮影した動画をFC200Sで再生してもちゃんとコマ戻しができる.保存形式が違うわけではなさそうである.CPUは同じではないのか?FC200Sの方がメモリの使い方がうまいのか?普通同じソフトウェアを使うと思うのだが.

いずれにしても,FC200Sは活躍しそうである.良い物をいただいた.

2012年11月29日木曜日

全日本大会結果

大会が終わりまだ一週間も経たないが,すでに結果が公開されている.誰かが涙目になりながら作業している様子が目に浮かぶ.最近は全走行のタイムを公開していただいているので結果を眺めていると途中経過がわかって面白い.

私のクラシックマウス「こじまうす7CL」は予定していた目標速度でタイムを出せて7秒209だったが,これは非常におしかったな.6位とのタイム差が7ミリ秒でした.

でもこのあたりのタイムは詰まっているのでわりと平凡なタイムなんですよね.トップ集団から一歩おくれているというか.来年はトップ集団に入れるといいのですが,そのためには4輪マウスの開発が必須でしょうか.

2012年11月27日火曜日

松井マウス

私の後輩が周囲の要望もありブログをはじめたようです.要チェックですね.マウス2年目にしてハーフサイズ4位入賞+ニューテクノロジー賞です.
昨年の全日本大会が終わってから今年の3月くらいまでサークル内でいくつかの技術開発を行いました.私はその成果を使って新作を製作することができませんでしたが,彼のマウスには最新のパーツ,技術が多く使われているので今後更新されるであろう記事は大変役立つと思います.(といってプレッシャーをかけておく)

2012年11月26日月曜日

全日本大会終了

全日本大会が終了しました.今年もボランティア中心で開催されており,うまくいっていないところもあるにはありましたが,致命的な問題が発生することなく終えることができたのはすばらしいと思います.

私のマウスの結果は,

競技 ロボット名 記録
マイクロマウスクラシック こじまうす7CL 7.209 sec. ニューテクノロジー賞
マイクロマウスハーフサイズ こじまうす7 11.719 sec. 優勝,自律賞

探索でつまずいたりバグっぽいのがでたりで課題はあるのですが,最速タイムについては現状のターゲットパラメータで走れたのでほぼベストを尽くせたといえます.

全日本大会でいろいろ話をしているうちにブログ更新ネタをいくつも思いたのですが,小出しにしていきたいと思います.

2012年11月25日日曜日

予選

全日本大会の予選が終わりました.

ハーフサイズはシードなので今日の出場はなし.機体は基本的に問題なく動作していますが,全面探索モードしかないので時間が足りないかもしれません.

クラシックは
    こじまうす7CL 7秒529 決勝進出
というわけで,上位陣の塊からはかなりタイム差があるもののそれなりの記録を出せました.昨年の決勝ではエンコーダが外乱光にやられて全く走れなかったので,今年こそは走りたいですが.探索中の無駄なモーションのせいでこけるかも.

2012年11月23日金曜日

試走会

試走会に参加してきました.といっても設営準備のボランティアだったので手伝いメインでした.ちゃっかり試走もしましたが.

最近ジャイロセンサの調子がよくないことが判明しましたが,おそらく昨年からジャイロセンサはそんなかんじで高速走行時はいい加減な値を示していたのだと思います.最高速を抑えると安定して走るようですので問題なし.最高速3.5m/sとかにできるとよかったんですが.

ハーフはシード権があるので明日の予選はクラシックのみ.今日の試走では突然壁にぶつかったりしてたので不安はありますが,5回も走れるのでなんとかなるでしょう.

2012年11月21日水曜日

ジャイロセンサ不調

昨日調子が悪かったが,原因がつかめてきた.ソースコードの解読を進めているとどうやらバグはなさそうだ.現在の問題は,直進時にあるとき突如壁に向かって傾きだすことである.ひたすらログをとって調べて見ると,突然ジャイロセンサ(LY3200ALH)から得ている角速度の値がふっとぶときがあるようだ.たちが悪いことに,ふっとんだ値がしばらく持続するときがある.

電源電圧やジャイロの基準電圧は安定していることと,ターンでも開始するのかというほど急激に角速度が増加または減少することから,ジャイロセンサが故障しかけているか,もともとそういうジャイロセンサであると判断した.で,あきらめるしかない.

高速走行時に発生頻度が高いが低速時には起こっていないような気がするので,探索は問題ないだろうか.しかし,最短走行時の最高速を上げられない.とはいっても昨年の最高速くらいなら成功率は高くないが走れないことはない.もしかして昨年も同様の現象が起きていたか?

クラシックマウスは放置中.試走会の日からがんばる.

2012年11月20日火曜日

調整中

普通,久しぶりにマウスを走らせるとあまり走らなくて調整が必要だが,なぜか今年は違う.走ってしまう.先週までは.

今週は斜め走行の安定性を高めることを試みているが,昨年の全日本大会直前に書いたソースコードが判読不能で,やればやるほど悪化するループに入ってしまった.下手に触らない方がよいか.

あと何日だ?現在中途半端な状態になってしまっているが本番に間に合うか.

2012年11月2日金曜日

探索賞廃止

探索賞を歩数で評価する,すなわち,少ない歩数ほど賢いというのは何か違う.私同様かなり多くの方がそういう考えだったのではないでしょうか.だからといってマウスの賢さを評価する賞をやめるわけにはいかず,いままで続いていたわけですが,ついに廃止されるようですね.

マウスの賢さは走りながら迷路を解析するところにあると思いますので, 代わりに設けられる特別賞は私の感覚と非常によく一致しています. 競技者としては探索走行の速さをどう設定するか迷うわけですが.

探索走行からかなり攻めたパラメータにするか.

2012年11月1日木曜日

中部地区大会に参加

中部地区大会に参加しました.

報告書いてる余裕がないという記述を見かけて自分も書いてないことを思い出す.

競技 ロボット名 記録
クラシック こじまうす7CL 5.781 sec. 3位
ハーフマウス こじまうす7 3.177 sec. 優勝,シード権

記録詳細はこちら.今回は(今回も)センサの基準値だけ確認してマウスを走らせたという状態で何も進歩していない.特にクラシックは決勝の照明下では走れないことを昨年知らされたのでこのままではダメなんですよね.

とりあえずクラシックの迷路壁をセンサ調整用に買いました.

2012年10月26日金曜日

中部地区大会に向けて準備

28日は中部地区大会ですね.準備といっても旅行の準備であってマウスの調整ではない.私この10月から関東に住んでいるのですが,いつもの調子で中部地区大会に参加登録してスケジュールを確認してみるとビックリ.片道4時間もかかるではないですか.名古屋って遠いですね.当日の朝出発したのでは間に合わないので前日入り必須.

引っ越ししたばかりでマウスなんてやってられるわけもなく,関西地区大会からなにも変わらないマウスを持って行くことになります.というより経年劣化したマウスを持って行くと言った方が正しいですか.要は社会人一年目の4月に大会があるというような状況なわけですね.

で,一応マウスの動作確認だけはできたので,動画をup.

そんなに速くない設定なのに迷路中央を走ってないのが気に入らないがどうしようもない.動くからよしとする

2012年10月14日日曜日

登録完了

最近は全くマウスに手をつけられずにいるが,10月28日に行われる予定の中部地区大会に参加登録&テクニカルシートの入力をした.

また,全日本大会にも参加登録した.こちらは明日締め切りですね.

両方とも昨年のマウスをエントリーしただけで,今年は新作はなし.マウス始めてから新作のない年は初めてです.さすがに社会人になって1,2ヶ月で新作は無理ですよね〜.

2012年9月4日火曜日

中部地区初級者大会

中部地区の初級者大会が例年通りに行われたそうですね.私は見に行くことができませんでした.

結果一覧も公開されています.

ネタがないので人のマウスですがどうぞ. 松井マウス Mg (YouTube)

学部3回生がマウス2年目でこれだけのものを作れるわけですから,ハーフは難しいというのは言い訳ですね(いろいろつっこみを受けそうですが).あとはおもしろいと思う人が増えれば競技人口も増えるでしょうか.

2012年7月21日土曜日

関西地区大会

  関西地区大会に参加しました.(ここ一週間自宅のネットが不通だったため,更新が遅れました)

マイクロマウスクラシック競技
    こじまうす7CL 6.318 sec. 準優勝

マイクロマウスハーフサイズ競技
    こじまうす7 3.512 sec. 準優勝

  両方とも昨年と同じレベルで走ったのでOK.迷路図や結果一覧は関西支部のページをご覧ください.

  クラシック競技では昨年12月のマウス合宿で仕込んだネタがそのまま残ってました.以下,前日の試走会動画です.この探索時の180度ターン,安定性には問題があるのですが.





ハーフサイズは昨年の安定性がほぼ維持できていたので走行には問題なし.ただEggTorteには51ms及ばず.経路選択と長い斜め走行を高速で走れないのが弱点ですね.以下は競技終了後の動画で,本番で走るとうれしかったパラメータ.

2012年7月8日日曜日

関西地区大会エントリー

もうすぐ大会である. いつだったか参加登録だけはしておいた.はず. 

現在参加者数が少ないようです.参加予定者は早く登録すること. 7月11日締め切り.詳細はこちら

懇親会もよろしく.まだ間に合う.たぶん.

2012年6月23日土曜日

関西地区大会の案内

   今年も最初の大会は7月15日の関西地区大会である.申し込みは...まだ始まっていない.案内ページは存在するが,申し込みページの準備がまだできていないようだ.

   ただ私は,向こう2ヶ月くらいは死力を尽くして論文を完成させなければならない.大会当日だけでもなんとか参加したいが.

   前日の7月14日には懇親会も予定されています.こちらは申し込みの詳細が案内ページでも告知されているので皆様どうぞ参加ください.

   あと,この時期京都は祇園祭で宿泊地の確保が非常に困難になります.泊まりでお越しの皆様には早めに宿をとることをお勧めします.(すでに遅かったらごめんなさい)

2012年5月20日日曜日

合宿参加不可に

  6月に開催予定のマウス合宿に参加する予定だったのだが,とても参加していられる状況ではなくなってしまった.よって今回は不参加ということに.

  なんとなく新作ハーフマウスの設計を進めていたが,これも当面凍結状態になる.今年の大会には間に合わない可能性が非常に高い.新規に導入する要素をあきらめれば11月くらいには完成するかもしれないが,それでは作る意味ないしなあ.なんとかこまめに設計を進められないものか.

2012年5月13日日曜日

Velocity measurement with the Kojimouse7 encoder

I received a youtube message from a mouser about the encoder of Kojimouse7. I want to answer the question in this blog so that we share the technique to estimate velocity of a mouse with other mousers.

Kojimouse7 has two sets of a spur gear with 8 holes and a photo reflector. The processor counts the edges of the holes while the wheel is rotating in order to measure the speed of the wheel. It can detect 2 edges for a hole, so, the resolution of this encoder is 16 per revolution. Since my mouse is controlled based on the 1 milisecond periodic interrupt, that low resolution encoder doesn't give enough precision for the instantaneous velocity.

It is almost impossible for a mouse to run smoothly only with the encoder. However, 100 ms average gives a comparatively precise velocity. In this case, the problem is that the obtained velocity is past information, which is a velocity of the mouse approximately 50 ms before.

In order to compensate the delay, Kojimouse7 uses acceleration sensor. Although an acceleration sensor is not good at measuring precise velocity in the long time scale due to the accumulation of errors with time, the integral of the acceleration in very short period gives the velocity change with good precision. So, accelerometer is very useful to compensate the velocity obtained using the encoder, which is past information. The instantaneous and latest velocity of a mouse is roughly obtained by adding the average of the encoder and the velocity change measured by accelerometer.

In short, Kojimouse7 measures the velocity by means of combining the average velocity obtained by the low resolution encoder and the velocity change measured by the acceleration sensor.

I hope you (readers of this article) understand the method above. Further questions and comments are welcome.

2012年5月11日金曜日

マイクロマウス合宿の申込

  ここで宣伝するのを忘れていましたが,6月9日,10日に第4回目となるマイクロマウス合宿が予定されています.詳細は案内ページをご覧ください.(最近ごたごたがあって関西支部のページが別のサーバーへ移動しています.今後再び移動になる見込です.)

  申込締切は5月12日(明日)ですので,参加希望の方は上記リンク先のページに従って担当者にメールを送ってください.
追記:締切を少し遅れても受け付けてもらえそうなので,多少遅れても構いませんので参加希望の方は申込メールをしましょう.

  話変わって,最近何かをgoogle検索していて偶然公開日直後に見つけた記事. 記事を書く人が実際に作ってその難しさと面白さを体験しながらの連載というのは良いですねえ.

2012年3月24日土曜日

バッテリ持続試験4

  このネタはまだ終わっていなかった.前回は一番の目的であった持続時間を示したが,それだけではなく,走行中のバッテリ電圧の変化も計測してある.

  次の図は走行開始からの時間に対するバッテリ電圧の値である.2回目の走行ではログデータをダウンロードできなかったのでデータがないが,1回目と3回目はともにそれらしい曲線で時間とともに電圧が低下していることがわかる.また,これは2秒に1回RAMへ計測値を保存したもので,その際平均処理は施していないが,電圧はかなり安定しているようだ.


  さらに,次に示すのはSTM32に内蔵されている温度センサの出力である.温度が安定するまで数分かかるようだ.また,一回目と三回目では部屋の温度が違うために安定する温度が異なる.ただこのデータは何かの役に立つのか?

2012年3月21日水曜日

バッテリ持続試験3

  前回書いたとおり,バッテリ電圧が3.2V以下であることを検知してマウスが停止するまで,ひたすら探索走行を行った.
以下の動画のように,探索 → スタートに帰還 → オートスタートで再度探索 を繰り返す.



  三回走らせた結果が次の表のとおり.一回目はプログラムの書き込み,迷路サイズ,ゴール位置の設定などでバッテリを消耗していたので少し短い.探索走行なら30分以上走れることがわかった.公称50mAhのバッテリなので100mAくらい流れているということでしょうか.

実験結果
試験番号走行回数走行時間 sec.
run 1571753
run 2631902
run 3651960

  ちなみに,三回で合計200回近く探索したが,一度も壁にぶつからなかった.動作の再現性は高いので迷路に苦手なパターンがなければ十分安定して探索できる.見ていると結構おもしろくて,毎回同じ場所で同じフラつき方をする.ということは苦手なパターンに遭遇すると何回トライしても引っかかるということか.

2012年3月19日月曜日

バッテリ持続試験2

  まず,バッテリがどれくらい持つのか?を調べるにあたって,以下2つの状況を考える必要があるだろう.
  • 探索走行のように長くだらだら走行するとき
  • 最短走行のように瞬間的に電力が必要なとき
前者については50mAhという容量が,後者については20Cという放電能力が重要になる.

  ハーフマウス決勝の場合は迷路が広いため,競技時間のほとんどを探索に使う.最短走行なんて全てあわせても1分もなく,放電能力で制限されるだろう.そこで,今回はひたすら探索を行った場合にバッテリが何分持つかを調べることにした.

  私のマウスのバッテリ切れしきい値は3.2Vである.1ms周期の割り込みルーチン内でバッテリ電圧を監視し,合計100回程度しきい値より低い電圧を検知したらマウスを止めるようになっている.なにかのはずみで1回検知しただけでは止めない.

  今日はここまで.単発のネタのつもりが,シリーズ化してしまった.

2012年3月17日土曜日

バッテリ持続試験

  大会などでたびたび質問される項目の一つに,「バッテリはどれくらい持つか?」がある.こじまうす7では50mAhというマイクロマウスでは最小クラスの容量のバッテリを使っているので気になるところではある.全日本大会での実績からすると,10分弱は大丈夫ということはわかる.どのくらい余裕があるのか?昨年の大会ではバッテリトラブルで十分な走行ができないマウスも見られたので同じ状況に陥らないようにちょっと調べておいた方がよさそうだ.

...すでに試験済みのネタをさもこれから試すかのように書いてみる.

2012年1月21日土曜日

大会レポート

 昨年の大会が終わって2ヶ月経とうというところ,大会レポートがupされましたね.予想以上に詳しいレポートと豊富な動画でとても楽しめます.


 で,私のハーフマウス「こじまうす7」の第5走行.やはり...ゴール区画に完全に入ってないのではないか?いや,極地旋回した瞬間に一瞬入ったか?まあこれがどうであれ結果には影響しないのでどうでもいいのだが,かなり気になっていた.


 それよりもずっと気になっているのは,なぜゴール区画の奥まで入らないのかということだった.今回の迷路の場合は奥まで入るかどうかでかなりタイムに差が出ると思う.ゴールが3x3になったのは今回がはじめてとはいえ,もう1区画奥まで入るはずではないのか...後になって気づけば,試走中に気づいた他のバグが出ないようにコメントアウトしたのだった.


 それだけではない.なぜあんなに中途半端なところで止まるのか?壁切れを読んでいるのでずれるなら1区画まるごとずれるはずだ.そうではないということは,ゴール付近で何回もチャンスがあるはずなのに,壁切れ検出が全くできていないということになる.帰って来れるということは帰りは読めてるのか.


 まだ調整不足やバグがあるということだ.

2012年1月8日日曜日

新年

  明けましておめでとうございます.本年もよろしくお願いします.
といっても,年が改まってからもう一週間がたつようだ.

  昨年はなんとか新作が間に合い,しかもこれまでで最大の結果を得られた.今まで蓄積してきたものがうまく発揮されたということだろう.

  これも,7月だったか,台風の影響で電車内に閉じ込められた4時間弱のおかげである.あのときに新作の設計がかなり進んだ記憶がある.

  さて,今年はなおのこと時間がないような気がしている.といっても学生なので気がするだけかもしれない.本業の合間にうまくマウスの時間をくい込ませるのがポイントだろう.

  方針としては,基本的には守りの年とする.ここ数年はあまり時間がとれないせいか自分のプログラムがよくわからなくなっている.(特に探索アルゴリズム.自分のマウスの探索ルーチンがよくわからない)そこで,まとめなおしをし,今後の発展の準備をする.

2012年1月2日月曜日

こじまうす7の回路図

  情報のばらまきは昨年末に完了するはずだったが,間に合わなかった.ハーフマウサーを増やすためにも回路図の公開は重要だろう.実際にちゃんと動作しているので致命的な問題はないと思う.

Schematic of KOJIMOUSE7

なんか最大サイズ1600ピクセルに引っかかってちょっと解像度が足りない?まあいいか,面倒だし.

2012年1月1日日曜日

ホイールの加工

  一週間前,ということは昨年の話になってしまうが,ホイールの切削加工をした.POMはアルミとは違い,やってみないとうまく加工できるかどうかわからない部分がある.そこで,ちょっと切削テストをしたかった.

  ところが,我々のサークルでは工作機械のメンテナンスがなってないので,簡単にはいかない.まずは旋盤の修理が必要であった.

  結局,修理で疲れたので切削テストはわりといい加減にこなす.まずは,歯車の追加工.旋盤があると簡単に穴の拡張ができる.精度が十分かどうかは自信ないが,とりあえずは駆動力が伝われば良いので気にしない.1mmであけると1mmの軸がスカスカ.芯が出ていないようである.それを考慮して0.8mmとかであければいいのか?


  なかぐりはエンドミルで削るだけ.刃径8mmでシャンク径6mmのエンドミルってなかなかなくて値段が...


ハーフ用のものはサイズが小さいのでホイール単体で精度良く作れてもダメで,軸受,軸,マウントと組み合わせた状態で精度を確保できるように工夫が必要.