2015年11月28日土曜日

みんなのブックマーク

さて,無理を言ってマウス競技日本人トップの方々にパラメータを公開いただいた.というよりも無理矢理引き出した.

クラシックの方はかなり感覚が薄れているが,これは相当に速い.聞き出したからには作らねばならないが,次の一年も時間がないだろうからどうしようか.7号機のときのように大部分共通のマウスとすれば良いだろうか.

ハーフは7回目の大会が終わり,フレッシュマンクラスもできて皆が力を入れるのはハーフサイズ競技へ確実にシフトしている.クラシックはそろそろなくなるかもしれないところであるが,クラシック最高順位は6位だと思うので,競技がなくなる前にこれ以上を狙いたい.

2015年11月24日火曜日

こじまうす Busterされる

今大会は全日本大会連覇が4で止まったことが一番大きいが,連覇はいつか止まるしこのハイレベルの中4まで積み上げたことの方が不思議である.

実はそれよりもある意味ショックなのは,愛嬌のある目玉と猪突猛進的な走りのあのマウスに完全にBusterされたことかもしれない.決勝の朝,バスの中で宣言されたとおりコソッと書いてある.クラシックはピーコなのでともかく,ハーフは本当に負けた.

来年リベンジせねば.

では,早速,「クラシックの準優勝パラメータを教えてください!」

2015年11月23日月曜日

敗因

ハーフマウスが最短走行できなかった原因が不明であった.経路生成は正しいし,仮想走行(タイヤ空転)させると問題なく走る.これまでの経験をもとに考えてもそれらしい原因がはっきりしなかったが,簡単に再現走行をするとおそろしいまでの再現性で引っかかる.

とはいえ,同じパターンで引っかかるのではない.動画のように直進で一区画距離を間違えて壁切れを読む.加速時にスリップして実走行距離が短くなり,壁切れを読んだときに一区画ずれるためである.決勝直後の負けず嫌いの集いで撮影していただいた高速度撮影動画から判断してもこれが原因でほぼ確定である.

これは非常に良くあるミスであり,もちろん対策しているがどこかで間違ったのだろうか.ソースコード中にバグは見つからない.

確率的に読み間違うのではなく再現性は非常に高いので,しっかり調整していれば問題なかったのだろうとは思われる.(一度は調整したはずなのだが...)10区画程度の直進でも十分読み間違えるので決勝の迷路特有というわけでもない.しかし,タイヤの回転数は十分追従しているし制御が不安定になるわけでもないにもかかわらず5区画程度加速を続けると半区画くらいずれるということが今まで作ったマウスより大きく,感覚の狂うところである.まだまだマウスは奥が深いようだ.

そして,みんなのブックマーク,優勝機のパラメータが公開された.昨年までのものと見比べても毎年どんどん速くなっていることがわかる.直進は圧倒的に速くなったものの,旋回速度は4年前とあまり変わっていないようだ.こじまうす11は2輪タイプであるので,これくらいの旋回は問題なくこなせる.実際それくらいのターンでも動画のようにきれいに曲がるしピタッと直進動作へ移る.そしてまっすぐ跳ね返る.

全日本大会

決勝が終わり,クラシック,ハーフともに探索は完璧ながら最短走行が全く走らなかった.

決勝(22日)
競技 ロボット名 記録(秒)
マイクロマウス(ハーフサイズ) こじまうす11 73.296 特別賞
マイクロマウスクラシック ぴいこじまうす 69.608

クラシックは秘密のターンをよくわかるように公開してしまう結果となった.最近はほとんど調整していなかったし,フォトセンサなんて夏前に調整したきり一切定数を変更していないが走ってしまうから驚きである.斜め走行の制御が甘いようである.

ハーフは昨晩のデバッグは有効に機能し,試走台では相当高い設定でもかなり安定していたが,本番はやはりそうはいかない.結局はっきりとは原因がわからないが,一区画手前で曲がろうとしつつ壁切れを読むのを待っている状態だったようである.速度を下げても上げても挙動が変わらず,ちょっと何が起きたか想像がつかないが,今年は未だかつてなく調整時間が短かったこともありマウスの状態を把握できていないだけだと思われる.

結果が出なかったが,珍しく後悔する点を思いつかない.予定通り試走会から探索の調整をして決勝までに相当安定したし,最短走行も試走台のレベル(16x16)では十分安定していた.極端に軽いマウスを作ってその特性を知ることもできたし,結果には残らなかったが確実にさらなる高速マウスに向けて経験を積むことができた.

裏は大変だったと思うが,参加者として見れば大会はうまく進行していたし,技術交流等も相当面白かった.趣味とはいえ(趣味だからこそか)競技として本気で取り組んでいる人たちの技術,発想,精神はやはり洗練されていると改めて感じる大会であった.

2015年11月22日日曜日

直前深夜デバッグ

今年は(今年も?)調整時間が足りず,デバッグも不十分であるのでホテルで作業した.

  • スラロームの速度計算式を修正.これは本質的ではない
  • スラローム中の速度調整.設定横Gを常に維持するように変更.無駄なく走れるかも.
  • スラローム中の謎の式をコメントアウト
  • 経路計算バグ取り

さて,明日(今日)の試走で最悪の状態になっていたらどうしようか.

「テカテカなガラスの上で調整して大丈夫ですか?」「大丈夫なわけないでしょう!」

2015年11月21日土曜日

予選!

予選である.クラシックはシード権を持っているのでハーフの新作11号機のみ.左センサの出力が弱く,壁読みを失敗することが怖かったがなぜか本番は回避モードすら発動せず探索完了.

昨年と同等くらいのパラメータでタイムを残して2位通過.シードマウスがいることも考えると今年は本当につらい戦いである.同時に連覇の重圧から解放されるときまであと少し.

とにかくバグだけは発動しないようにしたいが,今年は経路生成のバグが頻発している.今から修正できるか?

2015年11月20日金曜日

試走会

まず,新しい迷路解析アルゴリズムはあきらめた.これで実績がある一方で既知のバグを含む従来のアルゴリズムに戻ることになるが,新たなバグは入らないので無難である.

とにかく最短走行が昨年より速くならなければ新作を調整する意味はないので探索走行を後回しにして斜め走行など調整.昨年と同等以上は可能.これまでの大会から,同等の速さではダメなのはわかっているがそんなにすぐには安定性を保ったまま速くはならない.安定性を捨てると32x32は走りきれないのを知っているので慎重に調整を進める.

ここまでが未明の調整内容.昼過ぎには試走会に現れて探索走行の調整をする予定が,結局夕方になり,

  1. 探索できなくはないことを確認
  2. 最短走行はちょっと不安なところもあるが昨年のレベルは十分走る
  3. ログをとるとある変数が振動していることを発見
  4. 探索のスラロームを安定させるべく定数を変化させると最短走行が全く走れなくなる
  5. 路面のせいにして他方の試走台で試すもダメ
  6. 定数が一桁間違っていることに気付く
  7. 最短走行は復活
という具合で時間切れ.

変数値の振動は一度でもまともに探索の試走をしてログを見ていれば気付いていたものを放置していたので今さら気付いたというシンプルなバグであった. 具体的には,スリップ角→横力→マウスの描く軌道の角速度→スリップ角を内部で計算しているが,これが数値的に振動していた.陽的に解くのが良くないのは明白なので,ホテルにて陰的に解くようにすると解決したようだ. しかし,これまでに調整した最短走行用のスラロームのバランスを崩していないか心配である.

海外からも変態マウスが現れているし明日から楽しみである.

2015年11月19日木曜日

試走会前日

さて,23時前,ようやく作業を開始できる.

現状は,探索不安定,最短走行は経路計算に20秒くらい時間がかかる,長い直線と斜めの調整がイマイチ.

何から始めるかな.

2015年11月15日日曜日

開発状況

調整時間が短いが,2輪マウスの素直な挙動に助けられ,昨年と同等くらいまで走れる可能性が見えてきた.問題は明らかに性能の劣る長い直線への対応である.これは前日に取り組む予定.

ここで,探索と最短のアルゴリズムを今年開発した新しい(そして完成度の低い)ものへ入れ替える作業を始めてしまった.ピーコに搭載しているのでなんとかなるだろうと思い始めたが,挙動があやしいし32x32だと計算が間に合っていない...

今年の新作

走るかわからないので出し惜しみしていた今年の新作.久々にまともに調整していくつかバグをとり,なんとか走れそうな気がしてきたので公開する.

こじまうす11 (KOJIMOUSE11)

一応秤の正しさを確認しておいた.おおよそ合っていると考えてよさそうである.

2輪タイプはやはり制御しやすい.スラロームはほとんど調整しなくても低速からそこそこの高速まで合う.

問題は,明らかに走り込みが足りないこと,角度がイマイチあわないこと,人の方に先に異常が出そうなことである.

これは中部地区大会前の状態であるが,設置点が前後に移動するのでカタカタする.これは根本的には解決できないが問題になるのかさえ現時点では掴めていない.

2015年11月10日火曜日

続・迷路

学生大会の迷路が公開されたので前回に引き続き迷路について.

この迷路は相当面白い.議論になるのもわかる.いろいろアイデアはあるものだ.学生は考え方の似たマウスが多く存在するのでちょっと想定をはずしたパターンを準備すると一網打尽にできるということか.

両壁がない区画がほとんどとのこと.確かにそのとおりだ.しかし両壁がないと補正できないということはなく,それほど難易度は変わらないような気がする.

壁切れが読みにくいとのこと.確かにそうかもしれない.読み方が雑だと読めない.しかし,探索走行に壁切れは必要かというと必要ない.壁切れなしで走れるくらいきっちり旋回を詰めて調整すべきと思われる.と言いながら私のマウスは壁切れなしでは探索できない気がする.柱でも壁切れ読めるけど.

くしの歯パターンはなし,4方向に壁のない区画もない.ほぼ常に横壁は存在するしほとんどのターン直前に前壁が読める.考えようによってはそれほどの難易度でもない.

でもうちのPi:Coが走れるかどうかは自信ないのでこれくらい簡単だとは言えない.

2015年11月6日金曜日

迷路

学生大会の迷路で話が盛り上がっているようである.どんな迷路なのか気になるところである.所詮マウスの迷路なんて決まった位置にしか壁がないのであるからどんなパターンでもあまり文句は言えない.もちろん嫌なパターンがあるのは重々存じておりますが.

少なくとも,過去の迷路パターンや誰かが組んだ迷路に合わせて調整するのみで,苦手そうな迷路を想像しないのは止めましょう.これは一種の合わせ込みの調整と言えますが,ある程度制御が構築できた後にやることです.

また,過去問だけ勉強して単位をとるのも止めましょう.これも一種の合わせ込みで,こればっかりやっていると想定外を想像できないダメな技術者になります.過去問は基礎を勉強した後に見るべきです.関係ない話になってしまった.

いずれにしても,マイクロマウスというのは完走すら難しい,記録で勝負するはずが記録を残すのすら難しいという変な競技なのです.そういう意味で必ずしも初心者に配慮した迷路を準備する必要はないと個人的には考えます.

ところで,予選まで後何日かというところではあるがそのうち10日間は出張している.この状況はまずい.再び撃墜されるのか.

2015年11月3日火曜日

エンコーダ改善

新作11号機の自作エンコーダ用の歯は18個あり,これは10号機と同じ設計である.フォトリフレクタも同じである.したがって問題なく使えるはずである.いや,そのはずであった.

中部地区大会の試走からあやしいことは把握していたが,実際にはこんな波形が出ているようだ.振幅や中心値が等しくないことは問題ないが,明らかに立ち上がり,立ち下がりを検出できなさそうな波形が見える.これでもある程度は走れるわけであるからエンコーダの役割はその程度のものなのだろうか.

もちろんこれでは全日本大会では戦えないので,真面目に設計し直して再度加工.フォトリフレクタのデータシート等見ながら検討し,歯の数は8とした.

こうするとかなりまともな波形が出る.

ようやく正確に距離を測れるようになった.

と,ここで表示用LEDが接触不良のようだ.残り使えるのは2日間+αしかないがどうなるか.